DV8ブランドは誕生より丸三年を迎えました。非常に鮮やかなカラーリングと独特のパフォーマンスにより、米国をはじめ注目のブランドとしてその地位を確立してきました。 米国ブランズウィック工場にて製造されているので、老舗ブランズウィックが従来のボウリングファン向けなのに対して、若者向けのアグレッシブなボール開発を目指しており、ブランドによる差を顕著に生み出しています。今回、新登場する「ラッカス™・スキッツォ」はそんな同ブランドを象徴するかのようなスペックとなっています。 ブランド史上最もアグレッシブなカバーを採用し、前作のラッカス™・フュード（以下、フュード）を超えるバックエンドリアクションで曲り幅も強力になり、やや暴れん坊な程です。 特徴的な色合いもネオンライム・ネオンイエローパールと大変目を引きます。DV8で最もハイパフォーマンスなカバーである「クラス12」をパールバージョンにしたことで、フュードで見られた手前での過度な反応を和らげ、その分ピン側での動きが向上しています。 ラッカスシリーズは今作で3作目となりますが、コアはシリーズを通して同型を採用。「ラッカス・中・RG・コア」は手前からの過剰な転がりを抑えて中間部での安定を求めて設計されています。 これまで、DV8の特徴として、どちらかと言うと高回転ボウラー向けの印象が強かったのですが、ディーバ・パールも然り、この「ラッカス™・スキッツォ」はレディースボウラーなどのスピード・回転が平均的な方に特にマッチするのではないかと思います。 カバーがパールとなり、オイルに敏感さを感じるので、回転数豊かなボウラーだとドライゾーンでの反応が良すぎる印象があります。 オイルを長く使うには、表面仕上げを箱出の「#500マイクロパッドロイヤルコンパウンド」から「#1000マイクロパッドもしくは#2000仕上げ」にすることで、 レーンキャッチ力も強化され、曲りもイメージし易くなります。オイルを狭くタイトに投げたいのか、板目を広く使いたいのかで加工すると良いでしょう。 また、ボール自体が回転方向に強く傾こうとする為、スピナータイプよりはフォワードロールが強めのボウラーの方が扱いやすく感じるはずです。横回転が強いボウラーには、オイル上での敏感さを軽減する為にピンダウンレイアウト等もお勧めです。 私は45°3・3450°の薬指位置にピンを配置する、お気に入りのレイアウトを施しました。適度に曲りだし、動きをイメージし易いのではと思っています。
今回の比較ボールには同シリーズの前作フュードを選択しました。これらのベースカバーは同じ「クラス12」カバー、コアも同様です。 フュードはソリッドカバー「ラッカス™・スキッツォ」はパールカバーとなるので、当然ながら今作の方が直進して先での曲りを強調した仕様となります。 ふたつの違う点はオイルへのレーンキャッチ力ですので、より内側からの投球ではフュードが安定した軌道を得られ適しています。 但し「ラッカス™・スキッツォ」のドライゾーンでの戻り感の強さによって、場合によってはフュードより内側から板目を使って大きく戻すようなライン取りを行うことが可能です。 反応速度が非常に早いので、レーン縦方向のどの部分でドライゾーンに触れるように投球するかが肝心な部分となります。
是非、同ブランド最高と謳うフリップ感を楽しんでほしいと思います。

今回のドリルレイアウト

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